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ホームコラム 2018の振り返りと2019年の抱負

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2018の振り返りと2019年の抱負

 

店舗ご来店昨年(2018年)はインバウンドの影響もあり海外のお客様のご来店が一気に増え
本当に忙しくあっという間の一年を過ごさせていただきました。
学生時代にあれだけ学んだはずの英語が実践であまり役に立たないことに
こんなはずではと嘆き驚き慌てながらも有り難いことだと感謝しております。

私どものお店を既にご存知のお得意様に加えて、
いつもホームページを見せてもらっていて一度寄せてもらいたいと思っていたんです・・・
嬉しいお言葉を添えて初めてご来店いただくお客様が目に見えて増えてくれたことは
この時代本当に有り難いこととスタッフ一同喜んでおります。

また逆に残念な出来事もございました。
JR京都伊勢丹の増築工事の兼ね合いで、25年間にわたり営業させていただいておりました
京都駅の店舗を2018年6月で退店を余儀なくされてしまったことはとても残念な出来事でした。

ご来京の度に駅店をご利用いただいていたお得意様のお顔が見られなくなってしまうことは
とても寂しいことではございますが、またいつの日か出店が叶うことを夢見て
前に進んでまいりたいと思います。

弊店は<和装小物>というくくりで商いさせていただいておりますが、
お草履や、お扇子、かんざしや髪飾りなどの取り扱いは一切ございません。
ここ京都の場合はその分野を奥深く極めておられる専門店がきちんと存在いたしますので
お客様からお尋ねいただいた際には、紙に碁盤の目を引いて簡単な地図を描いてご案内させていただいております(笑)
折角京都にお越しいただいているのですからやはり京都の「ほんまもん」をその道の専門知識とともに
ご覧いただかなければ値打ちがございません。
和の文化は広いですが業界は手狭でございます。
これからも持ちつ持たれつで夫々の専門分野が潤っていけることを期待しております。

それならば私どもゑり正が得意とする分野とは、少しでも胸を張れるジャンルとは・・・?

それは、<半襟><帯揚げ><帯締め><和装肌着><着付道具>の五本柱と言えましょうか・・・。

えり正の5本柱

どのカテゴリーも永年京都という土地で培ってきた専門的な知識にゑり正独自の機能性やデザイン、配色を加えると同時に
モノ創りに携わる様々なジャンルの優秀な職人さんの協力を得て、かなり強力なカテゴリーに育ってきたと自負しておりますが
まだまだ現状には満足せずに日々この五本柱をもっともっと太く逞しく育てるべくコツコツと努力しているところでございます。

熟練の職人さんがリタイヤされたとか、素材が手に入らなくなったとか
これまでから次から次に何らかの壁にぶち当たってまいりました。
その壁をひとつづつ乗り越えて、乗り越えられないほどの高い壁が現れたときは逆にトンネルを掘りすすめて
次のステージに進んでまいりました。
時代の流れとともにニーズ不足だと感じたアイテムは作り続けるのをやめ、少し物足りなく感じた部分はその都度補強し、
時代を先取りしすぎたとか(笑)と感じるモノは時代が追いつくのを待って発信したり、
弊店だけではアイデアが偏る場合はお客様から配色のヒントを頂戴したり、
ここにきてようやく商いというのは本当に楽しいものだと思えるようになってまいりました。

弊店のこれら五本柱の次に育ちつつあるカテゴリーと言えば、<帯留め>や<紳士モノ>となりましょうか。

帯留めに関しては<京焼><ガラス><水引><絽刺し>に加え、
昨年は<ピューター合金>と<ポリエステル樹脂柱>が仲間入りいたしました。

紳士用和装小物

男性のお客様のご来店も着実に増え、<羽織紐><時計紐><たもと落とし><黄楊根付><角帯><色足袋>など
ゑり正らしいというかゑり正にしかないオリジナルアイテムを中心に興味深く品定めしていただきました。
私は常は奥に引っ込んでおりあまり売場に居らず、男性のお客様がお見えになられた時に
売場に出るようなスタイルをとらせていただいているのですが
昨年は売場に出る機会が多かったような気がしております。

特にキモノと羽織をご持参いただいて羽織紐をお選びいただくような場合は
ついつい蘊蓄熱が入り時間が経つのを忘れることも度々ございました。
たもと落とし」や「ウエストポーチ」もしかりです。

また最近人気に火がついてきた根付師<岡壱氏>が創られる根付」も同様でございます。
個人的に大好きなジャンルでもあり、男性女性を問わずついつい私の長い説明に
お客様を付き合わせてしまうことも度々ございました。
お客様との会話はそれはそれは楽しい時間ですし、次にモノ創りする際の貴重なアイデアもたくさんいただけます。

紳士用和装小物

催事に関しましても永年続いてきた京都展をはじめ、三越伊勢丹さん大丸松坂屋さんとの単独催事もお陰様で定着してまいりました。

事前にリクエスト商品を募集し、会場で実物をご覧いただいて品定めしていただくサービスもご好評をいただいております。
そのためにもカタログとしてのホームページのさらなる充実を目指していきたいと考えております。

ホームページのネット通販に関しましても、お陰様で多くのお客様にご利用いただけるように成長してまいりました。
私どもが扱う商品群は決して安価なお品物ではありませんのに
モニターからの情報を頼りに信用していただきお買い物していただける現実にはもはや感謝しかございません。
最近ご進物やプレゼントとしてお使いいただくケースが増えてまいりましたことは商売冥利に尽きます。

また弊店へのご注文はスマホからのお申し込みが80%というデーターもございます。
携帯していつでもどこでも閲覧できるとは言えあの小さな画面をご覧になってご注文いただける
時代になろうとはネット通販をはじめた当初は予想もできなかったことでございます。
スマホからご注文いただくお客様のために、よりストレスを軽減してスマホ検索していただけるよう
構築していかねばならないと考えている次第でございます。

以上、昨年を振り返りつつ今一度初心に戻って、本年もコツコツ前進してまいりたいと思います。
いまや数少なくなった和装小物の専門店の一角を担う立場として
これからも身の丈に応じた商いを続けさせていただく所存でございますので
どうぞ変わらぬお引き立てを賜りますようお願い申し上げます。

ゑり正 九代目 店主